転職の自己分析に役立つ、モチベーショングラフ。
「なんのために書くのかいまいちわからない…」「モチベーショングラフ、どう書けばいいの?」とモヤモヤを抱えている方も多いでしょう。
そこで、今回は「モチベーショングラフとはなんなのか」「モチベーショングラフの書き方」をまとめました。
すぐに使える「モチベーショングラフテンプレート」も用意したので、転職活動にご活用ください。
モチベーショングラフとは?
モチベーショングラフとは、自分の過去の出来事や体験を振り返り、幼少期から現在までのモチベーションの揺れ動きをグラフで表したものです。
過去の出来事と当時の感情を振り返り、モチベーションの起伏について深掘りしていくことで、自分の価値観や性格、強みや弱みを洗い出すことができます。
自分の価値観、性格、強みや弱みが明確になり、企業選びの軸が明確になりやすいことから、転職活動において活用されています。
また、自分への理解が深まり、アピールポイントが明確になるため、転職活動においてのESへの活用や面接対策にも有効的です。
モチベーショングラフを転職活動で活用するメリット
モチベーショングラフを転職活動で活用することにより、モチベーションのアップダウンから自分の価値観がわかるようになるため、企業選びの軸が明確になります。
そのため、自己PRや志望動機に一貫性が出て説得力が増し、転職活動をスムーズにこなすことができます。
自分のモチベーションの源から価値観を把握できる
モチベーショングラフを活用することで、自分のモチベーションが上がる源を把握できることがメリットの1つです。
グラフとして可視化されるので、どのタイミング・どのような出来事によって自分のモチベーションが上がるのか、下がるのかが一目でわかります。
その可視化されたグラフを用いて、なぜモチベーションが上がったのか・なぜ下がったのかを深掘りすることで、自分がどのような価値観から感情が動き、行動していたのかを理解することができます。
無意識に選択していたとしても、とある価値観や信念、こだわりに基づいていることに気づくことができます。
転職活動の軸がより明確になる
モチベーショングラフを活用することで、転職活動の軸が明確になることもメリットの1つです。
転職活動の軸とは
職種や企業を選ぶ上で「これだけは譲れない」という基準のこと
絶対に譲れない基準が明確になれば、様々な業界・企業から自分に合う企業が絞り込まれます。
また、今までの仕事や職場でのモチベーショングラフから今までの仕事が合わなかった原因が明確になり、転職後のミスマッチを防ぐことも可能です。
自己PRや志望動機に説得力が増す
モチベーショングラフの作成によって、自分の強みや価値観がわかるため、説得力のある自己PRや志望動機を作成できることがメリットの1つです。
モチベーショングラフの山となっている部分を深掘りすることで自分の強み・価値観がわかり、ES作成や面接でのアピールに役立ちます。
アピールできるエピソードが複数あれば、自己PRや志望動機の強い根拠づけとなり、説得力が高まります。
モチベーショングラフの書き方
モチベーショングラフを作成する手順は5つです。
紙やノートを用意して書き出すか、スプレッドシートやドキュメントなどのツールを使ってまとめるのがおすすめです。
「自分で作るのは難しそう」「あまりイメージがわかない」という方のためにテンプレートを作成したので、後ほど紹介しますね。
まずは、モチベーショングラフ作成5つのステップを順に見ていきましょう。
Step1.幼少期から現在まで出来事を羅列する
まずは、幼少期から現在まで年齢ごとに出来事を振り返り、印象に残っている出来事を羅列しましょう。
印象に残っているということは、感情やモチベーションの変化があった証拠です。「こんな些細なことは必要ないか…」と省くのではなく、思い浮かんだ出来事は全て書き出しましょう。
幼少期、小学生、中学生、高校生、大学生、1社目、休職中、2社目…など、時期を区切って振り返ると思い出しやすくなります。
時期ごとに、ヒントを参考に書き出してみましょう。
・当時、嬉しかったこと、悲しかったことは?
・モチベーションが上がったこと、下がったことは?
・何かを始めたタイミング、辞めたタイミングは?
・印象的なイベントは?
Step2.出来事の詳細と当時の思考や感情を書き出し、数値化する
次に、羅列した出来事ごとに当時置かれていた状況を改めて振り返り書き出しましょう。
以下の3つの視点で振り返ると、具体的になり、分析しやすくなります。
❶当時の状況を詳しく書く
❷自分はどのような行動をしたのか
❸その出来事を通して自分はどう感じたのか(思考・感情)
❶〜❸まで書き出せたら、モチベーションを数値化し、なぜモチベーションの変化があったのかを分析します。
❹モチベーションの数値化
❺なぜモチベーションが上がったのか、下がったのか
❶から❺まで、詳しく解説していきます。
❶当時の状況を詳しく書く
当時の状況を思い出しながら、詳細を書き出しましょう。
『いつ、誰が、誰に、何を、どうしたのか』を意識して書き出すと、当時のことを具体的に思い出すことができます。
❷自分はどのような行動をしたのか
❶で書き出した状況の中から、自分がどんな行動を起こしたのか書き出します。
当時の自分の行動を書き出すことで、自分がどんな場合にどんな行動を起こしがちなのか、そこにはどんな価値観が隠れているのかが見えてきます。
❸その出来事を通して自分はどう感じたのか(思考・感情)
❷を書き出した上で、当時自分がどんなことを考えていたのか、どんなことを感じていたのかを書き出します。
当時の思考や感情を書き出すことで、この出来事が自分に与えた影響が見えてきます。
❹モチベーションの数値化
次に、その出来事においての自分のモチベーションを数値化します。
ここでは、-100から100の間で設定します。
数値化する前に、モチベーションが『上がった』のか『下がったのか』を書いておくと、後ほどの分析に役立ちます。
①その出来事で自分のモチベーションは上がったのか下がったのか書き出す
②モチベーションを-100から100で数値化する
また、数値化する際は難しく考えすぎず、直感的に記入しましょう。
❺なぜモチベーションが上がったのか、下がったのか
最後に、その出来事を通してなぜ自分のモチベーションが上がったのか下がったのか考えて、書き出してみましょう。
後ほどの分析で、自分がどんな時にモチベーションが上がりやすいのか、下がりやすいのかが見えてきて、転職での自己PRに役立ちます。
Step3.グラフ化する
次に、各出来事のモチベーション数値を元にグラフに書き起こします。
次の手順でグラフに書き起こしてみましょう。
後ほど紹介するテンプレートでは、出来事と数値を入力すると自動でグラフが書き出されます。
ぜひご活用ください。
ここでは、5つのステップでグラフ化します。
❶縦軸と横軸を書く
❷横軸に時系列を書き足す
❸横軸の時系列と出来事に合わせてモチベーションの数値の点を打つ
❹全ての点を時系列順に結ぶ
❺山と谷の部分に出来事をメモしておく
各手順について解説します。
❶縦軸と横軸を書く
まず、縦軸と横軸を書きます。
左端に縦軸、縦軸の真ん中に横軸が交差するように書きます。
縦がモチベーションの数値、横が時系列です。
❷横軸に時系列を書き足す
次に、時系列を横軸に書き足します。
Step1で書き出した、幼少期、小学生、中学生、高校生、大学生、1社目、休職中、2社目…といった”時期”を記入します。年齢でも問題ありません。
❸横軸の時系列と出来事に合わせてモチベーションの数値の点を打つ
次にStep2-❹で書き出した『モチベーションの数値』を、横軸の時系列と出来事に合わせて点を記入します。
❹全ての点を時系列順に結ぶ
次に、全ての点を時系列順位結びます。
滑らかなグラフにしても良いですし、折れ線グラフのようにカクカクなグラフでも問題ありません。
❺山と谷の部分に出来事をメモしておく
最後に、山と谷の部分に出来事をメモしておきます。
そうすると何の出来事によって自分のモチベーションが上がったのか、下がったのかわかりやすくなります。
以上でモチベーショングラフは完成です。
次の章では、モチベーショングラフを活用し、どのようにして転職活動で活用できる状態にするのか解説していきます。
モチベーショングラフを活用する
作成したモチベーショングラフをもとに、転職活動において重要な『強み』や『価値観』を分析していきます。
ここでは、3つのステップに分けて解説します。
①グラフの山と谷の共通点を抽出する
②モチベーションを上下させる要素や、やりがいを感じるパターンを言語化
③どんな企業、職場環境であれば自分のパフォーマンスが発揮できるか
①グラフの山と谷の共通点を抽出する
モチベーショングラフの分岐点となった出来事の詳細、その背景にある思考や感情、行動をもとに山の部分と谷の部分それぞれの共通点を抽出し、さらに分析します。
共通点を抽出することで、自分が大事にしている価値観や判断軸となるものが浮き彫りになってきます。
❶モチベーショングラフの山に着目し、共通点を抽出する
❷モチベーショングラフの谷に着目し、共通点を抽出する
共通点の抽出には、得意不得意があります。
もしも不得意な場合は、周りの人に手助けしてもらったり、自己分析を手伝ってくれる機関を頼りましょう。
❶モチベーショングラフの山に着目し、共通点を抽出する
モチベーショングラフの山に着目します。
この山が、あなたのモチベーションが上がったタイミングです。
Step2-❹でモチベーションが「上がった」と書き出した項目が「山」のタイミングと一致します。
「上がった」に着目し、Step2-❺で書き出した「なぜモチベーションが上がったのか」を並べて、共通点を抽出しましょう。
❷モチベーショングラフの谷に着目し、共通点を抽出する
モチベーショングラフの谷に着目します。
この谷が、あなたのモチベーションが下がったタイミングです。
Step2-❹でモチベーションが「下がった」と書き出した項目が「谷」のタイミングと一致します。
「下がった」に着目し、Step2-❺で書き出した「なぜモチベーションが下がったのか」を並べて、共通点を抽出しましょう。
②モチベーションを上下させる要素ややりがいを感じるパターンを言語化
山と谷の共通点を抽出したり、山と谷を比較して、あなたのモチベーションを上下させる要素ややりがいを感じるパターンを言語化しましょう。
パターン化することで、自分の価値観や強みが複数見えてきます。
価値観や強みを明確にした、転職活動でのESや面接に役立ててください。
③どんな職場環境であれば自分のパフォーマンスが発揮できるか
ここまで分析したことをもとに、自分がどんな職場環境であれば自分のパフォーマンスが発揮できるのか、書き出してみましょう。
転職活動でのESや面接の志望動機や自己PRに役立ちます。
モチベーショングラフテンプレート
モチベーショングラフをどう書けばいいかわからない…
本業もあるし、できれば時間短縮したい…
そんな方のためにモチベーショングラフテンプレートを用意しました。
以下の手順で進めてください。
Step1 スプレッドシートを開く
Step2 「ファイル」→「コピーを作成」→名前変更→「コピーを作成」
Step3 「自己分析編」タブを埋める
Step4 「グラフの活用編」タブを埋める
Step1 スプレッドシートを開く
こちらのリンクからスプレッドシートを開いてください。
Step2 「ファイル」→「コピーを作成」→名前変更→「コピーを作成」
スプレッドシートを開いたら、「ファイル」→「コピーを作成」→名前変更→「コピーを作成」の手順で自分用のシートを作成してください。
▼ファイルを選択
▼コピーを作成
▼名前をつけて、「コピーを作成」
Step3 「自己分析編」タブを埋める
シートの「自己分析編」タブを埋めます。
①自分の経歴に合わせて『時期』を編集
②C列「Step1 幼少期から現在まで出来事を羅列する」とB列「年齢や学年」を時期ごとに埋める
③C列に書き出した出来事ごとに、D〜I列「Step2 出来事の詳細と当時の思考や感情を書き出し、数値化する」を埋める
すると、「モチベーショングラフ」タブにグラフが自動で書き出されます。
Step4 「グラフの活用編」タブを埋める
最後に、グラフを活用していきましょう。
「グラフの活用編」タブを開きます。
作成したモチベーショングラフや、自分で書き出した「なぜモチベーションが上がったのか、下がったのか」を見ながら、山と谷の共通点を抽出し、分析します。
モチベーショングラフを転職活動に活かしましょう
転職活動でよくある「失敗」は、自己分析不足によるものがほとんどです。
いかに自分自身を客観的に見ることができるのか、価値観や長所、短所に気付けているかが転職活動の『成功のカギ』と言えます。
自分に合った企業を見極めるためにも、長所をアピールし「欲しい」と思われ、希望の職に就くためにも、モチベーショングラフを作成して転職活動に臨んでみてください。
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